想像を超える世界が今、目覚める――アクションRPG『CODE:TERRANAUT』に秘められた真実

人類が絶滅し、機械生命体が支配する世界。しかしそこに、未だ希望の光が残されていた。新作アクションRPG『CODE:TERRANAUT』は、まさにそんな世界の”真実”を問いかける作品だ。

本作の舞台は、遥か未来の地球が描かれる。かつて機械化した生命体”マシン”が蜂起し、人間を駆逐してしまった。最後に残った人類の町”ブラックボックス”からは、新たなる戦力が派遣された。それが、アンドロイド軍団”YoRHa(ヨルハ)”だった。

プレイヤーはYoRHaに所属する戦闘用アンドロイドとなり、マシンとの壮絶な戦いに身を投じることになる。彼らの目的は、最後の人類の町を守り抜き、地球を奪還することにある。

しかし、ゲームを進めていくと、徐々に疑問が浮かび上がってくる。”人類は本当にこの惑星にまだ存在するのか?”そして”俺たちの戦いに意味があるのだろうか?”命令に従うだけでは、真実は見えてこない。

そんな疑念が募るにつれ、ストーリーは次第に虚ろな方向に傾いていく。世界の成り立ちが、不可解で歪な様相を見せ始める。真実と嘘、善と悪、命と死が入り交じってしまうのだ。

ゲームの真骨頂は、まさにそうした”認識の曖昧さ”にある。プレイヤーは次第に既存の価値観から自由になり、新たな視点から事象を見つめ直すことになる。物語は言語化できない世界へといざなってくれるのだ。

一方で、戦闘やゲームシステムにも非常にユニークな側面がある。横側からのハックアンドスラッシュタイプの基本システムに、様々な要素が組み込まれている。

主人公の2B(トゥーブ)は、小型剣から大型ソードまで多彩な武器を使いこなし、機動力に優れたアクロバティックなアクションが可能だ。射撃とソードアクションを組み合わせながら敵を次々と斬り伏せる爽快感は本作の白眉といえるだろう。

また、ハッキングによってマシンを味方につけることもできる。制御を奪われたマシンは、一時的に自軍に加わり、戦闘を支援してくれる。状況を打開するきっかけとなるユニークなシステムだ。

さらに、本作の世界には可視化された”終わりの黒い箱”というオブジェクトが存在する。これは所定の条件さえクリアすれば、強力なアビリティを手に入れられるというものの、一方で新たな謎が残されてしまう。

こうしたシステムに、ゲームを進めるごとに大きくゲームの解釈を覆す要素が用意されている。作品に秘められた真実がすべて明かされるころには、プレイヤーの認識は大きく変わっているはずだ。

美しくも哀しいBGM、美しくも異様な世界の景観、そしてゲームの枠を超えた発想。本作から発せられるメッセージは、多層的でさまざまな解釈が可能なものとなっている。

制作陣は「ゲームを通して真実に気づいてほしい」と語り、作品全体にその思いが込められている。目に見えるものと見えないものの間に隠された、本当の意味を発見できるかもしれない。

ゲームの内外から、避けられない疑問が次々と投げかけられる。それらに立ち向かい、既存の枠を超えることで、新たな視座に気づけるはずだ。本作はまさに、我々に新しい世界への入り口を開いてくれるのである。